プレートフィンクーラー 冷却・除湿装置用熱交換器
プレートフィンクーラーとは?
プレートフィンクーラーはプレートフィンヒーターと同じくチューブ(伝熱管)に各種金属の薄板をプレス(圧入)したコイルエレメントとなります。
水路又は水室を作る為、U字管(Uベンド)管束(ヘッダー)とチューブを材質に適した溶接加工等にて取り付け鋼板製ダクト型ケーシング内に納めたものです。プレートフィンクーラーは伝熱管内に冷水、冷媒を通し管外の空気、各種ガス体の冷却する目的で使用されます。
使用される環境は一般空調と産業空調に大別されます。
簡単に説明しますと、対人間用(一般空調)か、対生産物用(産業空調)に区別されます。
プレートフィンクーラーは家庭用エアコンの中に入っているフィンコイルと構造は同じであり、より大型でヘビーユースに向かうものと考えて頂ければ分かりやすいと思います。
プレートフィンクーラーは各機器の熱交換器として使用されており、その目的や用途により、冷水コイル、冷媒コイル、直膨コイルとも呼ばれています。空調用語でコイルというとヒーターやクーラー等の熱交換器のことを指します。
あらゆる環境の冷却・除湿に使用されるプレートフィンクーラー
[一般空調用]
空調機(AHU・エアハンドリングユニット)内の熱交換器(コイル)として大規模空調を行うビル、商業施設に使用される場合
[産業空調用]
クリーンルーム(食品/バイオ用・工業用)用デシカント空調(乾燥剤=デシカント)を用いて除湿を行う空調システム、また各種の排ガス処理・溶剤回収・集塵装置など環境保護装置の熱交換器として用いられます。
一般空調のAHUの場合、コイル(プレートフィンクーラー)能力はメーカーによって若干の差がありますが同じ材質、伝熱面積(列×段×フィンピッチ)であればほぼ同等です。
しかし、産業空調の場合、システム全体を成立させるためのコイル設計は各業種、各製造物のラインや機器設計に携わった経験数がものをいいます。
湿度と温度を個別に制御する空調機・除湿機用の設計に豊富な経験と知識でユーザー様の機器設計の強力なサポートを致します。
プレートフィンクーラー【非気密構造 機器内設置型】
もっとも標準的な形状、構造のプレートフィンクーラーです。
機器用としては、冷却装置、湯気の発生抑制などに使用されています。
空調用では、AHU用コイルとして使用されます。
アルミブラス管、キュプロニッケル管など海水に対する耐食性が高い材質での製作が可能です。海水淡水化設備や船舶関連の熱交換器に多くの納入実績がございます。
プレートフィンクーラー【気密構造ダクト型タイプ】
産業用冷却装置用として、気密性が必要なガス体の冷却に使用されるクーラーです。
伝熱管側は工業用水、チラー水、ブラインなどの冷媒を使用し、下記の装置及び設備の対象となるガス体の冷却を行います。
コンデンサー用、高温ガス臭気装置、炭化水素・有機溶剤溶剤ガス臭気装置、触媒酸化脱臭装置、VOCガス処理回収装置、燃焼排ガス処理装置等の熱交換器として各機器に合わせた設計、製作方法を行います。
プレートフィンクーラー【直膨式コイル】
食品生産工場用の直膨式コイルです。
大型の冷凍、冷蔵庫用に専用設計されます。
冷凍冷蔵庫、食品デポ冷凍冷蔵庫、冷却設備ユニット、冷蔵恒温設備などユニットクーラーとしても製作致します。
プレートフィンクーラー【直膨式コイル】
プレハブ冷蔵庫用の直膨式コイルです。
食肉、鮮魚用大型の冷凍、冷蔵庫用に専用設計されます。
直膨式とは冷凍機を備えた空調機の冷却方式のひとつであり、冷媒を膨張させ熱を奪う直接膨張方式のことを言います。
熱交換方法は、蒸発器に冷媒液を送りプレートフィンコイル伝熱管内で膨張気化させてコイルを冷却し、通過する空気の冷却を行います。
直膨式に対してチラー式は、チラーユニットで冷水を作り、プレートフィンクーラーなどの熱交換器に冷水を供給し通過する空気の冷却を行います。
プレートフィンクーラー【直膨式コイル】
比較的、小室の冷凍冷蔵設備に使用される直膨式コイルです。
勝川熱工では、恒温恒湿設備用、入口静圧の高い冷却ユニット、SUS316L製、ハステロイなどの特殊空調設備、冷却設備機器等の冷却コイルの設計を数多く経験しております。特殊空調分野の熱交換器設計製作において、お客様の設計のアシストを致します。
プレートフィンクーラー【排ガス冷却器】
触媒酸化脱臭装置
300℃程度の低温排ガスを酸化分解し脱臭する装置の構成部品(熱交換器)として使用されます。
伝熱管を通過する水は温水利用されます。
プレートフィンクーラー【空気冷却器】
吸い込み空気の冷却用として使用されます。
炉内、機械設備、酷暑作業場の冷却用として専用設計しています。
伝熱管内は工業用水を使用する為、厚肉の銅管を用いて製作します。
冷却フィンは屋外などの使用を想定し、耐食性を持たせる為、厚肉のアルミフィンに表面処理をしたものを採用しています。
プレートフィンクーラー【排ガス冷却器交換用エレメント】
製鉄所などの製造ラインの炉内冷却用として使用されます。
冷却水入り出口ヘッダー側が蓋板フランジを兼ね、炉外に露出します。
水室となるヘッダー部も取り外しが出来、伝熱管のメンテナンスや修理交換が容易な構造となっています。
また、燃焼排ガス処理装置(ごみ焼却排ガス・産業廃棄物焼却ガス・汚泥焼却ガス等)を持つ処理工場には、冷水で減湿する為の白煙防止用設備が必要であり、その構成機器として使用されます。
プレートフィンクーラー【オールアルミ製クーラー】
半導体製造装置用の熱交換器として使用されています。
スペースのない機器内での冷却能力を満たす為、全てアルミ製で製作しています。
チタン熱交換器【チタン製コンデンサー】
オールチタン製のプレートフィン型熱交換器です。
工業用チタンは厳しい使用条件・環境にも対応する実用金属であり、優れた耐食性を示します。
耐食性が高い為、薄肉管が使用でき、熱交換器の軽量化が出来ます。
蒸留塔コンデンサー、排水処理系のクーラー、海水利用のクーラー、コンデンサー、機器内、高所などメンテナンスしづらい設備などの熱交換器として使用されています。